文 = 宮川雄一(コンサルタント)
パチスロには魅力的な新台が登場していますが、魅力的なパチンコ機がなかなか登場していないことに違和感を感じています。このような環境が続くと、ますますパチスロ頼りの営業となってしまうという困った事態になります。今回は、どのような環境であってもこだわるべき機種構成について、お伝えしたいと思います。
パチンコ店ビジネスにとって、魅力的な遊技機を揃えることが重要なテーマであることは十分ご認識かと思いますが、一方でお店の機種構成を考える時に何を重視するかは、各チェーン店によって異なる考えがあるはずです。まずは、機種構成を考える時の一般的な観点を整理してみます。
1点目は集客効果です。パチンコ店ビジネスにとっての新台入替は、集客施策のうちの重要な施策ですので、集客効果が見込める話題性のある機種であれば、量はともかく購入しようとするはずです。消費者相手のビジネスに例えれば、新台入替は新商品の発売になりますので、お客様が打ちたいと思う人気機種の導入にこだわることは当然です。
2点目は稼働貢献の観点です。海ミドルやジャグラーは典型的ですが、一定数のお客様が確実にいて安定した稼働を見込めるメイン機種を揃える必要性があります。このようなメイン機種は、消費者相手のビジネスに例えれば定番商品ということになりますので、必要な観点です。
3点目は、収益性の観点です。お客様が好んで打ち込んでくれて、なおかつお店側が収益を得やすい機種は、当然ながら、確保したくなります。こういった収益商品も、消費者相手のビジネスでは必要不可欠な観点です。
4点目は欠品の観点です。競合店である程度の集客ができている機種が、もし自店にないならば、お客様を取りこぼしている状態と言えます。こういった機種を早めに購入しようとすることは、欠品への対応です。これも消費者相手の店舗ビジネスであれば、当然の観点です。

今回は、機種構成の観点を4点に整理しましたが、これらはパチンコ店ビジネス特有の観点ではなく、消費者相手の他業種の店舗ビジネスが当然のように取り組んでおります。
なぜなら、機種構成は消費者相手の店舗ビジネスであれば、「商品の品揃え」に該当する、マーケティングの観点でも重要なテーマだからです。
マーケティングの重要な概念に「4P」がありますが、そのうちのひとつが製品・商品(Product)です。パチンコ店はその製品・商品を、売場であるお店において、お客様にどう買ってもらうかの工夫をする「売場の編集力」が問われます。その表現の重要な構成要素が、商品の「品揃え」なのです。
パチンコ店ビジネスも、消費者相手の店舗ビジネスですから、品揃えのセオリーをふまえることが重要です。セオリーを知らないと、「なぜ機種構成にこだわるのか?」「機種構成を考える観点に漏れがないか?」といった単純な問いに答えられません。セオリーを知らずに思い付いた範囲で機種構成を考えているお店は、結果として、機種構成のセオリーをふまえて営業している競合店よりも不利な営業をしていることになります。
スペースの都合で、セオリーの解説は割愛させていただきますが、「商品の品揃え」のセオリーでは、「商品の品揃えが良いお店」とお客様に評価されることを重視しています。
注意していただきたいのは、先ほど整理した観点はいずれもお店側の視点であって、お客様にどう評価されるかの本質とは異なります。どうすれば、「商品の品揃えが良いお店」とお客様に評価していただけるのかを考えると、そこに新たな観点を見出せます。


