自ら問い動く組織への変革|片桐真伯 平成興業 代表取締役社長 Part 3

「人生を、もっとアライブに。」新屋号ALIVEが示す未来への挑戦

片桐真伯/KATAGIRI MASANORI 株式会社 平成興業 代表取締役社長

片桐の経歴や事業承継のエピソード、組織改革について話を聞いてきたインタビュー 「Part 1」「Part 2」に続くPart 3。ライブエンターテイメントとしての遊技場の価値を信じ、新規事業への参入も見据える片桐社長に、今後の展望と仕事観を聞いた。〔文中敬称略〕

聞き手=松林孝征(パック・エックス社長)/構成・写真=田中 剛(Answers編集長)

片桐 お店はお客様とスタッフが生き生きしている場所であってほしい、という思いがあり、「アライブ(ALIVE)」としました。それと同時に、スタッフの行動指針である「向上心」「傾聴力」「率先力」「先見性」「表現力」の5つの語の頭文字にもなっています。旧屋号の「ZENT」から新しいスタートを切るという意味で、アルファベットの末尾の「Z」から先頭の「A」に戻るという、再スタートの意味もあります。ロゴの「ALIVE」の文字は斜めにして疾走感やスピード感を持たせています。マークは人が手を挙げて生き生きとしている姿を表すなど、色合いやバランスをかなり考えて、想いを詰め込みました。この刷新を通じ、「指示を待つ組織」から「自ら問い、動く組織」へと変わっていくことを期待しています。

片桐 現状はパチンコホール14店舗と不動産賃貸管理事業の2つで、売上高は約550億円です。パチンコホール事業の店舗を増やしながら新しい事業を作り、売上高1000億円を目指します。

片桐 やはり企業理念です。「新しいことをもっとやっていこう」「楽しいと思うことを創造していく、続けていく」ということ。もうひとつ、「健康だから全力で遊びを楽しめる、だからこそ健康を促進しよう」という発想があるので、心身の健康、ウェルネスにつながる事業であれば、企業理念にマッチします。レジャーを通じたリフレッシュや、コミュニティでの交流による心の豊かさを提供していきたい。これは、超高齢化社会における現代の施設・店舗型レジャーのあり方としても非常に重要なことだと考えています。

片桐 実行するということに関連しますが、座右の銘として強く心に残っているのは、吉田松陰の言葉です。「夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし、故に夢なき者に成功なし」です。夢や理想がなければ計画は生まれず、実行も成功も伴いません。まずはトップである私が、社員にワクワクするような「夢」を提示し続けることが役割だと考えています。

片桐 そうかもしれません。大学の学部を選んだ際や、私自身の部署異動は、「逆算」で考えました。これは「バックキャスト思考」と言われたりするんですが、目的地を描いて、そこから逆算して、「それに向けて今、何が必要だろうか」という考え方です。今の状況だけ見ていれば、やることは現状の延長線上にとどまり、思い切った飛躍はありません。一方、バックキャスト思考だと、現状の延長線上にない非連続なアイデアが生まれます。

片桐 恥ずかしがらずに聞くことは必要だと思います。私は会社の代表ですが、当然ながら、私ひとりでできることには限界があります。今でも社員たちに「これってどういうことなの?」と質問して教えを乞いますし、自分が苦手な領域は詳しい人に任せます。例えば広報のメンバーはすごく自由な発想を持っていて、私には考えつかないことを創造し提案してきます。ホテル時代の話に戻りますけど、チームで連携しながら役割分担することが絶対に必要だと考えています。

(かたぎり・まさのり)
1995年6月生まれ、茨城県水戸市出身。学習院大学法学部法学科を卒業後、ホテル運営企業を経て、2019年に平成興業に入社。2023年2月に祖父より会社を継承し代表取締役社長に就任。

片桐 ガツガツ仕事をする方もいれば、仕事はそこそこでプライベートを充実させたいという方もいると思います。家族を持って家族と過ごす時間を大切にしたいのか、独身で自分が本当に好きなことをしたいと思われているか、それによって選択も変わると思います。それは本人次第ですから、正解はありません。ただ、私自身は、悔いのない人生を送りたいと思っています。自分がどうなりたいと望んでいるかを知れば、「そのために何をすべきか?」を考えた選択できるはずだと考えています。

片桐 私は、優里さんの『ビリミリオン』という曲の歌詞がすごく好きなんです。「無限大の可能性は誰にも譲れない」という歌詞もあり、聴いていると「あ、可能性があるって素晴らしいことなんだ」と感じます。そしてこの曲には、「僕らが生きる時間は決して安いものじゃないから、後悔しない選択を選んで欲しいの」というメッセージが込められています。とにかく、悔いなく選択してほしいと思います。仮に後悔するとしても、やらなくて後悔するよりも、やって後悔した方がいいと思っています。

END

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