アルバイト採用
競合激化のアルバイト採用市場「高時給」訴求が困難な時代に
2025年9月のアルバイト求人の応募ニーズは8 月実績を下回る1.15ポイントとなり、昨年同時期とほぼ同水準に落ち着いています。春先から初夏にかけて、弊社集計において記録的なニーズの高まりを示したものの、徐々に下降することは予想されていましたが、想定以上にトーンダウンした印象です。要因のひとつと考えられるのは10月の最低賃金改定です。全国すべての都道府県で最低賃金が1,000円を超え、各地で、さまざまな業種のアルバイト時給水準がホールスタッフ求人に追いついています。実際に、9月に行ったパチンコホール企業を対象とした時給設定に関するアンケートでは、10月以降の時給について、「最低賃金で設定する」「時給変更は今のところ予定なし」との回答が目立っており、パチンコホールの時給における優位性がさらに薄れていくことも否定できません。すなわち、「高時給」というメリットを求人で訴求することが難しくなってきたと言えます。他業種が時給を前倒しで引き上げるなど、競合求人が増加したこともあり、秋採用に苦戦したとの意見が多く寄せられました。
例年、年明けから本格的な春採用がスタートしますが、2025年の春採用を振り返ってみると、都市部エリアでは応募獲得に苦戦した印象です。注意すべき点として、求職者が求人を検索・検討するタイミングで、継続的に求人を露出させることが挙げられます。お正月は応募発生が著しく低下する一方で、三が日明けに応募発生が集中する傾向は、例年恒例となっています。この応募ラッシュの波に乗るためには、お正月休み中も継続して求人を露出させることが重要なポイントとなります。

求職者のニーズが多様化「 収入」の理想とギャップ
アルバイト選びで重視されるポイントは「勤務地」と「シフトの融通」が最も多いですが、近年の物価高が影響し、収入面もアルバイト探しで重要なポイントとなっています。特にアルバイトスタッフの採用ターゲットとなる学生の経済状況は大きな変化が見られます。2025年5月にマイナビが実施したアンケート「経済的なゆとりがない割合」では「ゆとりがない」と答えた割合が54.8%となっており、昨年2024年の49.2%と比較すると5.6ポイント増です。また、希望する月収と実際の月収に関するアンケートでは、希望月収が平均81,000円に対し、実際の月収は平均59,100円となっており、約2万円の差が出ていました。これは学生を対象としたアンケート結果ですが、パチンコホールが最も採用したいと考えるフリーター層においても、収入額の理想と実態に同様のギャップが生じていると推測できます。求職者がアルバイトを探す時に考えることは「勤務可能な日数で、どれだけ理想の月収を実現できるのか」ということです。こうした背景から、求人情報に月収例を記載することの重要性は増しています。「週○日、1日○時間勤務で○○万円」といった具体的かつ説得力のある月収例を求人情報に記載し、他業種との差別化を図ることが、今後の応募獲得における鍵になりそうです。
文=肥後こすも(パック・エックスアルバイト事業部マネージャー)
東京都港区東新橋2-4-1 サンマリーノ汐留6階
TEL:03-5777-0861
WEB:https://www.pac-ex.com/
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