次世代リーダーのためのマーケティング論
増やしたいのはどんなお客様?その人の〈心が動く瞬間〉をつくる
文 = 吉田真晃(株式会社フリコユラス 代表取締役)/text by Yoshida Masaaki
先日、出張先で立ち寄った小さなお寿司屋さんで、私は思いがけず「ファンが生まれる瞬間」を体験しました。大将はとても気さくで、初対面同士のお客様にもどんどん話を振り、店全体を温かく包み込むような空気をつくり出していました。
私が東京から来たと伝えると、「じゃああなたは江戸から来た『江戸にいさん』だね!」と、その場で軽やかにあだ名をつけてくれる。周りのお客様も自然と「江戸にい、このお店も美味しいよ」と声をかけてくれて、短いランチの時間が一気に〈居場所のある体験〉へと変わりました。
帰り際の、大将の「江戸にい、絶対にまた来てくださいね」という言葉が、不思議なほど心に響きました。私は「必ず再訪しよう」と決めて店を後にしました。
期待値ユーザー過多の危険信号
現在のホール来店客を大別すると、① 期待値ありきで来店するお客様、② 期待値以外の理由で来店するお客様に分類できます。どちらも大切なお客様ですが、期待値で来店するお客様を集めながら、それ以外のお客様の比率を着実に増やしていくというのが、ひとつの正解だと私は考えます。
演者来店・取材という仕掛けは、〈期待値ユーザー層〉が最も動きやすい。しかし、この層は「期待値が低い」と判断した瞬間に迷いなく撤退します。
期待値ユーザー過多の店舗では、店全体にある現象が生じます。稼働の山が「11時→15時→19時」のように推移するのです。これは、朝からお昼まで期待値を探り、無いと感じれば即撤退する行動特性によって生まれる現象です。この波形が慢性化している店舗は、すでに期待値ユーザー層の集客依存に陥っている可能性がありますので要注意です。このような状態のホールは、イベントをやめた途端、一気に稼働が下落します。皆さんも、近隣店や視察先で、この末路を何度も見てきたはずです。
>>記事全文は『Amusement Business Answers』(2026 WINTER Vo.2 No.1)でお読みいただけます。
■ 吉田真晃1994年 6店舗のパチンコ企業入社。
1997年 最年少記録で店長に昇格。
1998年 担当地域を地域一番店に。
2006年 20店舗の統括責任者、店長教育を担当。
2014年 営業力向上コンサルタントとして独立、株式会社フリコユラスを設立。法人設立2期目にしてホール・機械メーカーなど31法人と契約、月1回訪問スタイルにて253
本の年間コンサルティングをおこなった。
現在は具体的な戦術にこだわった勉強会スタイルのサポートをおこない、勉強会終了後には「やるべきことが明確になる」と定評あり。
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