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人事トップの目線|アンダーツリー(大阪府)

情意能力重視の評価を導入
評価と昇給連動で育成促進

積極的なM&Aで店舗数の拡大を続けるアンダーツリー(大阪府)は、3年前に「店長ジョブローテーション」制度の導入と、「情意能力評価」を盛り込む評価制度への刷新をおこなった。さらに来年からは全社員を対象に、評価を定期昇給に連動させ、定期昇給の「全員一律」を廃止する。 取材=パック・エックス

アンダーツリー株式会社 人事部 西澤正行 部長

中高年社員の活躍の場をどう創るか?

パチンコ業界に25年以上いますが、業界イメージの悪さはいまだ大きな課題です。特に新卒採用の場面でそれを痛感します。親に反対され、大学からも求人票で難色を示されます。パチンコ未経験な親御様ほど、ネガティブな先入観を持つ。この業界イメージを変えることの困難さを感じています。

もうひとつは、社員のポスト(職位)問題です。1990年代後半から「幹部候補生」として新卒採用が広がりはじめ、当時の新卒社員は3~5年で店長になれました。しかし、2000年代の店舗拡大期は終わり、すでに潮目が変わっています。弊社全体では社員のボリュームゾーンが30代後半ですが、店長や主任の中には40代、50代が増えてきています。業界全体も同様でしょう。店長になるのに10年以上かかるため、ポストが空かず、野心ある若者から選ばれにくい業界になりつつあると感じます。もしも、「管理職にはなりたくない」という社員ばかりになってしまえば会社は成長できません。

中高年社員の再教育やポジション創出も多くのホール企業に共通する課題になってくるはずです。弊社の場合は多角化せずにパチンコ事業に専念するという方針ですので、この事業内で深掘りを模索中です。

玉箱運びがなくなったとはいえ、現実問題として、50代でホール業務を継続することは容易ではありませんから、将来的な本人の可能性を広げてもらうために、弊社では今年度より段階的に資格取得補助の制度化を進めています。私自身が率先して社会福祉士の資格を取得しました。その学習・実習を通じて、新しい学びが視野・可能性を広げることを実感しています。

店長の視野を広げる本社勤務体験

近年、「店長ジョブローテーション」と「定期評価制度」をスタートしました。3年前にスタートした「店長ジョブローテーション」では、ステップアップを期待する店長を年に4人選抜し、1年間、本社で人事、総務、経理、財務、建築、監査などでさまざまな部署を経験してもらい、仕上げとして営業戦略部で次に赴任する店舗の営業計画を立案してもらいます。

第1期生からは当初、「エリアマネージャーを目指して頑張ってきたのに、なぜいま本社勤務なんだ」「キャリアが無駄になる」といった反発もありましたが、3期生となるいまは店長たちもメリットを理解してくれています。会社全体の仕組みを理解し、視野が広がり、刺激になっていると思いますし、本社側も彼らから新鮮な意見を得られています。

>>>記事全文は『Answers』秋号(10/1発行)をご覧ください。

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